何年経っても思い出してしまうな。フジファブリック志村正彦を訪ねて富士吉田へ
フジファブリック志村正彦がいなくなってから、今年で7年。
12/24の命日に、富士吉田の志村ゆかりの地を巡ってきました。
東京から富士吉田へ
公共交通機関で行く場合は電車orバス。
筆者はバスに乗ってお昼頃下吉田駅に到着。
電車:新宿から富士急行に乗り『河口湖』駅へ⇒乗換⇒富士急行線『下吉田』駅へ(所要約2時間)
バス:新宿or渋谷から富士山・河口湖行きのバスに乗り富士急行線『富士山』(旧富士吉田)駅へ
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下吉田てくてくMAP 志村正彦編
志村の同級生で結成された団体「路地裏の僕たち」で、志村ゆかりの場所を示した「てくてくMAP」というのを定期的に発行してくださっています。
てくてくMAPは下記の場所で配布されているようです。(最新情報は要チェック)
- 『下吉田』駅下吉田くらぶ
- 『富士山』駅観光案内所
- M2(レストラン)
- カフェ月江
- ロンタン(雑貨屋)
志村のお墓
下吉田に着き、まずは志村のお墓へ。
お昼頃に行きましたが、既にたくさんのお花とコーラが供えられていました。
改めて今も志村の音楽がいろんな人に愛されているのだと実感しました。
お墓の横にはファンが書けるメッセージノートが今日のために新調して置いてありました。
参拝者が多くいるため、長文を書きたい方は予め手紙をしたためてくることを推奨します。
お寺の人には「水があるから持っていったら?」と言われたのですが、恐れ多くて水はかけられなかったです…。
(※お墓というのは本来プライベートな場所ですが、ファンのやりきれない思いを受け止めて、ご遺族の方がファンにも参拝を解放してくださっています。詳しい場所については、現地で地元の人に質問すると快く教えていただけます。気になる方は、マナーと節度を持って参拝してみてはいかがでしょうか。)
みうらうどん
14時までで締まるうどん屋が多いと聞いていたので、参拝後急いでみうらうどんへ。
生前、志村は吉田うどんに強いこだわりを持っていました。
昨日ちょっと時間があったので、地元の富士吉田に行ってきました。
どうしても吉田うどんが食べたくなったので[…]うどん屋2軒ハシゴしてきました。2杯食った…。
最近、東京の甘っちょろいうどんばっかり食ってたんで、そんなんじゃイカンと体が欲してたんです、たぶん。でも、ばっちりコシのあるうどんを食べてきました。美味かった。あ~また食いたい。*1
その中でもみうらうどんは志村が絶賛していたお店。
お店の中は常連さんで非常に賑わっていました。
「肉うどん」がお薦めの5つ星店」*2ということで、肉うどん(中)を注文。
「肉・中」とか、「肉・大」とか略して頼むと常連ぽいです。
初めて吉田うどんを食べましたが、志村の言うとおり、たしかにおいしい!!
ざくざくっと豪快に切った麺に絡むダシ、これでもかという強いコシ。
回りを見渡すとつけ麺も人気そうでした。
市内だけでうどん屋は50軒以上あり、『白須うどん』のかけうどんもまた別のおススメのようです。*3
下吉田第一小学校
てくてくMAPには「グラウンドが好きだった」と書いてあります。
今回の訪問では行けず。残念。
下吉田中学校
いつもの丘(忠霊塔)の近くにある志村の母校。
中学生の頃、学校の敷地内に咲いている桜に囲まれて、学年全員で合唱をしたんですよ。結構な人数だったんですけど、桜舞う中の歌は感動しましたよ。まあ、当時はちょっとトッポいくらいがカッコいいと思ってまして、「桜の中の合唱って素敵だね」なんて思ってたことは恥ずかしくて言えなかったので、自分の胸の中に留めておいたのですが。*4
県立吉田高等学校
ほとんど新しい建物になってしまったようですが、体育館だけはそのままらしい?
休日ということもあり、生徒たちは今も野球の練習に励んでいました。
雑誌『H』の取材と撮影の為、山梨の僕の通ってた高校にお邪魔しました。卒業して以来、久々に敷地に足を踏み入れました。
感慨深かった。しみた。時の流れを感じた。当時の校舎は様変わりをし、新校舎になりつつあり、旧校舎は解体中。僕らの通ってたそれはまるで戦場の廃屋の様。そして、近くのコンビニも移転。バイト先も建物を一新。変わっていくものです。あ、体育館はそのままだった。学際で初めてライブをやって、演奏することに味を占めたその場所は。*5
ふじさんホール・富士吉田市民会館(旧:富士五湖文化センター)
2008年5月31日にフジファブリックTEENAGER FANCLUB TOURの凱旋公演があった場所。
富士急行で月江寺駅を通り過ぎるときに見えます。
今は大規模改修されて、富士吉田の催事場所として活躍しています。
夢の舞台、富士五湖文化センター公演、すべてを出し切りました。応援してくれた方、どうも有り難うございました。まさに、至福の時とでもいうべきか、世界の主人公になったとでもいうべきか。そんな心境です。会場のお客さんには、あの時僕が何をどう思っていたか、言葉で説明しなくても、言ってしまえば歌わずとも、伝わってしまった気がします。筒抜けだったんじゃないかなー。ちょっと格好付けてみたりしようと思ったんだけど、駄目だったーー。*6
月江寺駅
旧富士五湖文化センターの最寄り駅。
凱旋ライブのときには『富士山から世界へ響け!フジファブリック!』弾幕が飾られました。
フジファブリックファンのための富士吉田散策マップでは「今にもつぶれそうな駅」と書いてあって笑ってしまいました。
ピザーラ
志村が学生時代にバイトをしていたお店。(2軒かけもちしていたうちの1軒)
まだ存在するということで、うどんと共にピザが地元の人に食べられているということなのでしょう。
ピザーラのバイトのおかげで、上京したときにバイトをする場所も決まりました。
地元ではピザの配達やってたんですけど、夏休みになると東京に出ていた大学生がピザ屋でバイトしに戻ってくるんですよ。その先輩に、「バンドやっててメンバー探したいんだけど、そういう人たちが多いと凝ってどこですかね?」って聞いたら、「下北とか高円寺じゃない?」って言われて。*7
あともう一つの逸話ピザ事件。
ピザ事件。Lサイズは12等分なんですよ。作りたてだとチーズがやわらかいから、1枚ぐらい抜いても、寄せればくっつくんですよ。だからバレねえだろうと思って、食べちゃった事件。3回ぐらいやりましたね。ていうか、ほんとにお腹減ってたんです。『クビんなっても仕方ない。おなか減ってるんだもん』と思って。学校4時に終わって4時半から夜中の12時までですよ、バイト。腹減るの当たり前じゃないですか。『もう減った!』って、食べちゃった*8
志村少年、なかなかリスキーなことをしています。
カフェ月光
フジフジ富士Qの際に上映された企画、『出没!フジ街ック天国3位』のお店。
もともと岐阜県にあった昭和時代の建物を移転し、中は大正レトロになっているとても雰囲気のあるカフェ。
テーブルが3個しかないので、満員の場合はけっこう待つと思います。
中に入ると、あたたかなストーブでゆったりとした時間を過ごすことができます。
M2
カフェ月光の向かいにあるレストラン。
志村はだいこんスパがお気に入りだったらしい。
食べたかったけど時間がなかったのでまた次回。
日の出屋
昔ながらのお惣菜屋さん。中学時代によく買い食いしていたらしい。
コロッケ50円でその場ですぐ揚げてくれました。
安いしおいしいしで、たしかに学生の買い食いに重宝しそうなお店でした。
たくみうどん
となりのノッポに借りたバットと
駄菓子屋にちょっとのお小遣い持ってこう(陽炎)
陽炎の歌詞に登場する「となりのノッポ」がたくみうどん。
食べログによると2015年から出前専門店になってしまったようで、中でうどんを食べることはできないみたいです。
忠霊塔(新倉浅間神社)
登ろう
いつもの丘に(浮雲)
浮雲の歌詞に出てくる「いつもの丘」が忠霊塔。
実際に登ってみると、かなり石段の数が多い&角度が急なので気軽に登れる感じじゃない!(笑)
歌詞の中だと夜に丘に登っている?が、かなり暗いので夜に登るのは危ないなと思ったり。
ただ登った甲斐があり、忠霊塔から見上げる富士山は本当に雄大でした。
遥か遠くまで見渡すことができ、どこまでも行けそうな気分になります。
独りで行くと決めたのだろう
独りで行くと決めたのだろう(浮雲)
夕方5時のチャイム
夕方5時のチャイムが 今日はなんだか胸に響いて
「運命」なんて便利なもので ぼんやりさせて(若者のすべて)
志村が亡くなってから、定期的に行われている「夕方5時のチャイム」。
若者のすべてが流れたり、茜色の夕日が流れたりしてきましたが、2016年は茜色の夕日が12月23日~27日の期間で流れました。
fujifabinbkk.blogspot.jp
「若者のすべて」も「茜色の夕日」も、志村のパーソナルな部分を歌った代表曲です。
今後のフジファブリックを左右するくらいの曲の歌入れ。
時間はかかったけど。名曲の予感。僕個人的にしても。
大まじめに、大まじめのことを歌ったのは、”茜色の夕日”くらいの感じ。
やっぱ俺ってこういう人間だったなーという手ごたえの一曲。
この曲を聴くと泣きそうになる。なんにも変われねえな、俺。
たまに偉そうなこと言っちゃうけど。*9
夕焼けとともに聞けるかなと思ったのですが、冬なのでチャイムが鳴る頃には夕日はなくなってました(笑)
歌がチャイムで流れるってどんな感じなんだろう?と思っていましたが、本当にちょうど日没の17時に歌い出しのメロディーから始まりました。(下記のツイートはメロディの途中からですが、今年のチャイム)
フジファブリック志村の命日から丸7年。初めて富士吉田に来たけれど、本当に来られてよかった。夕方5時のチャイムと同時に日が暮れて、街にポツポツと灯りが付きはじめ、遠くに茜色の夕日のメロディが鳴り響き、志村の唄が今もいろんな人の生活と共にあることを実感したよ。#フジファブリック pic.twitter.com/3uhEEfPOkF
— cathy (@cathy_74) 2016年12月24日
富士吉田市の職員の方々、実行委員会の方々、素晴らしい取組みをありがとうございます…!
おしまい
17時を過ぎると辺りが完全に暗くなってお店もほとんど閉まってしまうので、富士山駅まで歩いてバスで帰宅。
てくてくmapに書かれた場所を全部回りたかったですが、さすがに富士吉田が広くて1日で廻るのは無理でした…。
田舎なのでほとんど歩いている人はいないんですが、あの道もこの道も志村が通ったのかな?と思うと、なんでもない道でも歩くのが楽しい。
圧倒的な富士山の存在感、のどかな堀の水のせせらぎ、凛とした空気。
志村が生まれ育った街を感じることができてよかったです。
また来たい。
キミに会えた事は キミのいない今日も
人生でかけがえの無いものであり続けます(クロニクル)