【2023年版】個人の同人サークルが無料でクレジットカード・電子マネー・QRコード決済を導入する方法
コミックマーケット(通称コミケ)や同人イベントにクレジットカード・電子マネー・QRコード決済を個人サークルが導入する方法をまとめました。(2023.03.21 更新)
記事のまとめ
クレジットカード決済を導入するならSquare(スクエア)
電子マネー決済を導入するならpCAT for Windows
- pCAT
クレジットカード+楽天Edy対応のカードリーダー。
(初期登録料0円、端末代14800円〜、決済手数料3.5%)
※ 月の売上10万円未満の場合+維持費1000円/月、楽天Edyの利用にはWindowsパソコンが必要と導入ハードルは高め
※ Suica、PASMOなどの交通系ICは個人サークル向けの審査がほぼおりない状況
QRコード決済を導入するならKyash(キャッシュ)など pay.pixiv.net
- ウォレットアプリ Kyash
個人間送金ができる決済アプリ。
品物1つにつき1つのQRコードを使いまわして会計することが可能。
(初期登録料0円・決済手数料0円で利用可能と圧倒的におトク)
※ 楽天ペイ・Airペイは個人サークル向けの審査がほぼおりない状況
※ QRコードサービスはどのアプリも購入者がアプリを事前にインストールしておく必要があるのがネック - その他PayPay、LINE Pay、au PAY、d払いなど送金機能があるQRコード決済サービスも利用可能
クレジットカード決済ならSquare
個人でクレジットカード決済を導入する場合はSquare一択です。
- スマホ・タブレットに連携して使える(要イヤホンジャック)
- 初期費用はカードリーダー代4980円と圧倒的に安い
- 維持費用0円、決済手数料のみ(通常3.25%、JCBのみ3.95%)
- 売上金の振込手数料0円、申請から翌営業日に振込
- 登録の審査がおりやすい
実際にコミケでSquareを使っているサークルもちらほら見かけます。
類似サービスとしてCoineyもありますが、こちらはSquareに比べて導入ハードルが高めのため参考まで。*1
電子マネー決済ならpCAT(楽天Edyのみ)
交通系電子マネー(Suica,PASMOなど)は個人サークルでは導入不可
2013年、サークル「自転車操業」さんがコミケでSuica、PASMOなど対応の電子マネー決済を導入し大きな話題になりました。
www.itmedia.co.jp
しかし、2019年現在はサービス申込の審査が厳しくなり、個人での交通系電子マネーの対応が難しくなっているようです。
(下記、電子マネー対応のサービスはいくつかありますが、小売店舗向けのため個人サークルでの申請はほとんど降りないようです)
電子マネー対応のモバイル決済
電子マネー対応の決済端末
- ヤマトシステム開発『マルチ電子マネーサービス』
- マルチ電子マネー決済端末『KAZAPi』
- Coiney (Coineyターミナルplusを使用する必要あり)
電子マネー(楽天Edy)ならpCATで対応可能
pCATを導入すると、電子マネーのうち楽天Edyのみ対応することができます。
実際の運用方法については、コミケでの電子マネー決済に挑戦し続けているサークル「自転車操業」さんの本に詳しいです。
「同人イベントに電子マネーを紛れ込ませる。/第3版 限定復活編」
QRコード決済ならPixiv PAYやKyash
Pixiv Payは同人誌即売会に特化したQRコード決済アプリです。
アプリをインストールするだけで、初期費用0円で利用することができます。
2018年12月末まで決済手数料0円のキャンペーンが行われる一方で、売上金を受け取る際に振込手数料200円が必ずかかるので注意が必要です。
会計毎にQRコードを発行する使い勝手にも批判があり、まだまだ発展途上のサービスと言えそうです。
Kyashは個人間の送金ができるアプリです。
品物の価格に応じた請求リンクをQRコード化し、スペースに掲示することでQRコード決済ができます。
ただしQRコード1つに付き1会計となるため、頒布物が多い場合には不向きです。
また、購入者がKyashをインストールする必要があるため、購入者がどこまで新しいアプリに柔軟に対応できるかがネックです。
まとめ:同人イベントにおけるキャッシュレスの可能性
完全に無料で導入できるのはQRコード決済のPixiv Pay・Kyashのみという結果になりました。
- Square:4980円
- pCAT:14800円
(別途維持費月額1500円(自動継続課金500円+売上10万円未満の場合1000円) - Pixiv Pay: 無料
- Kyash: 無料
小規模サークルにはまだまだ導入ハードルが高いため、
- 高額紙幣が飛び交う大手サークル(壁、シャッター前)でSquare
- 新刊2〜3種のみ頒布する中規模サークル(誕生日席など)でKyash
を利用するのが利便性も上がっていいのではと思います。
依然としてキャッシュレス決済はコミケに浸透していないので、対応することでお客さんに
「おお…!クレカ対応している!!」
「電子マネーで買えるなんて珍しい、買ってみようかな」
と思ってもらえるのが一番のメリットになりそうですね。